自律神経のしくみ (其の三)『消化を促進させる副交感神経』

消化管(口から肛門まで、食べたものを消化・分解・吸収し、便として排泄するまでの器官)の全長は、身長の約5～6倍の長さと言われており、そのうち約95％を腸が占めています。

食べ物が口から入って、肛門から出て行くまでにある唾液・胃液・膵液の分泌、胃・十二指腸・小腸・大腸のぜん動運動などのプロセスは、交感神経と副交感神経によって二重に支配/調節されています。

また、自律神経は消化管で起きている状態を情報として脳に伝えるという重要な役割も果たしています。

食べ物を消化するために活発に働くのが副交感神経で、食べ物が口から入るとスイッチが入り、消化に関係する各器官の活動を活発にさせます。

一方、交感神経の活動が活発になると、消化管の活動や消化液などの分泌機能は抑制されます。

人は、辛い事や嫌な事があると食欲を失うことがありますが、これはストレスによって交感神経が優位になり、副交感神経が優位になることを妨げることが影響しています。

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